トラコーマ(トラホーム)の症状・原因・治療・予防!【写真あり】

トラコーマ(トラホーム)の症状・原因・治療・予防!【写真あり】

このページでは

 

トラコーマ(トラホーム)症状・原因・治療・予防
●治療の上で大切なこと!

 

についてどこよりもわかりやすく説明します。


 トラコーマって何?

トラコーマは、クラミジア結膜炎の一種で、
「クラミジア・トラコマチス」と呼ばれる細菌が原因となる結膜炎です。

 

トラホーム、顆粒性結膜炎、エジプト眼炎とも呼ばれます。

 

中東や北アフリカ、インド、オーストラリア、東南アジアなど、発展途上で乾燥している地域によく見られる結膜炎で、主に3歳〜6歳の子供の感染します。

 

なお年齢が上がると抵抗力ができるため、感染は減りますが、全くゼロではなく、家族内で感染することもあります。

 

ちなみに日本では日清戦争のときに、兵士が感染してしまい、大流行したと言われます。

 

しかし、現在の日本のように、衛生状態がよい国ではほとんど見られない疾患です。

 

そのため、もし「クラミジア結膜炎だね」と診断された場合は、ほぼほぼもう一種のクラミジア結膜炎である「封入体(ふうにゅうたい)結膜炎」だと考えられます。

 

ちなみにこのトラコーマは、繰り返し感染したり、治療をしないで放っておくと失明するため、「失明に至るトラコーマ」とも呼ばれます。

 

では、このトラコーマでは、
どのような症状が現れるのでしょうか。


トラコーマの症状とは?

トラコーマの症状は、4つの段階に分けられます。

 

 第一段階

結膜が炎症で赤くなり、まぶたが腫れあがります。
さらに、涙がたくさん出るようになり、光にも敏感になります。
これら症状は、感染後7日程すると現れ始めます

 

 第二段階

一段目の状態から7日〜10日程すると、上まぶたの裏に小さい濾胞ができ、どんどん大きくなります。
また、乳頭増殖と呼ばれる突起も上まぶたに現れます。

画像出展:http://byebyedoctor.com/

 

ちなみに上記画像は「乳頭増殖」です。
「濾胞」は、リンパから貯められた小さなブツブツであり、ドーム状のなだらかな隆起が見られます。

 

 第三段階

治療せずに放置していると、
3ヵ月〜3年程の間に濾胞が大きくなります。
さらに他の細菌に感染しやすくなり、乳頭増殖も強くなります。
また、角膜の血管が発達し、角膜(黒目)を横切るようになります。
なお、この血管をパンヌスと呼び、このパンヌスによって角膜が覆われ、視界が遮られます。
同時に角膜に腫瘍ができることもあります。

 

第四段階

濾胞や乳頭増殖がつぶれ、瘢痕組織(ひきつれた傷痕)になります。

画像出展:merckmanual.jp

 

ここまで進行すると、まつ毛が内側を向き、常に角膜を傷つける状態となります。
そうして角膜が回復できなくなり、失明します。
トラコーマにかかると、約5%の人が失明または視力障害をおこします

 

 

では続いて、
トラコーマの原因について説明します。


 トラコーマの原因とは?

トラコーマの原因となるのは、
クラミジア・トラコマチスという細菌です。

 

このクラミジア・トラコマチスには、タイプ(血清型)があり、

 

●A,B,Ba,C
⇒「トラコーマ」の原因菌

 

●D〜K
⇒「封入体結膜炎」の原因菌

 

というように分けられます。

 

感染するルートとしては主に接触感染です。

 

目や鼻を拭いたタオルやハンカチ、目元用の化粧品などからも感染します。

 

また、感染者の目や鼻の粘膜にとまったハエが、他の人の目にとまることでも感染します

 

 
画像出展:globalnetwork.org

 

上記画像のように、水分が少ない場所や、ハエが多い不衛生な場所で発生しやすい病気です。

 

そのため、発展途上国で多く見られる病気なのです。

 

 

では、
トラコーマにはどのような治療があるのでしょうか?


トラコーマの治療とは?

濾胞の様子などの目の症状や、症状の出ている期間を観察することで、トラコーマと診断します。

 

それでもわからない場合は、目の組織を採取して菌を観察します。

 

主な治療方法は、

 

抗生物質
(アジスロマイシン、ドキシサイクリン、テトラサイクリンなど)

 

の内服です。

 

症状が軽い場合は、抗生物質を数回服用するだけで治ると言われます。
また、抗生物質の眼軟膏を使用することもあります

 

なお、トラコーマが地域で流行している場合には、近隣の住人にも抗生物質を処方し、再感染や流行を抑えます

 

トラコーマが進行し、まつげが内側を向いてしまっている場合や、角膜が損傷している場合には、手術を行います。

 

 

ではこのトラコーマは、
どのように予防すれば良いのでしょうか?

トラコーマの予防とは?

既述の通り、目や鼻から接触感染を起こすことから、手や顔を洗う習慣をつけることが大切です。
また、タオルなどの共用は絶対に避ける必要があります。

 

さらに、菌を運ぶハエの駆除も重要です。

 

なお、衛生的な環境ではトラコーマは発生しません。

 

そのため、一番重要なのは環境の整備であり、発展途上国においては、トイレの完備、十分な飲料水の確保などを行う必要があります

 

《重要》これが一番大切!

結膜炎には、さまざまな種類が存在します。
そのため、初期の段階で「どのタイプの結膜炎なのか?」を、素人が判断するのは難しいとされています。

 

そこで、当サイトでは、
少しでも早く自分の症状を見極め、正しい治療を受けられるように、全タイプの症状や原因などを詳しく説明しています

 

「自分はクラミジア結膜炎のうち、どのタイプなのか?」

 

「そもそも本当にクラミジア結膜炎なのか?ウイルス性?細菌性?アレルギー性ではないか?」

 

そういった広い観点から、自分の症状がどのタイプに当てはまるのかを見極め、正しく治療をしましょう。


 

■クラミジア結膜炎の種類
⇒@封入体結膜炎の症状・原因・治療・予防
⇒Aトラコーマの症状・原因・治療・予防

 

■ウイルス性結膜炎の種類
⇒@流行性角結膜炎(はやり目)の症状・原因・治療・予防
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⇒Cヘルペス性結膜炎の症状・原因・治療

 

■細菌性性結膜炎
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■アレルギー性結膜炎
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